お店の敷地内に、夏頃から成長し始めたケイトウ。
ドンドン伸びて、赤く美しい独特の花を咲かせた。

しばらく綺麗な花が咲いていたが、どれもだんだん根元から傾いてきて、日を追うごとに斜めになる。
実はここの地盤は硬く、ケイトウは表面の層だけに浅く根を張っていたんでしょう。
結果、一気に花を咲かせたものの、花が大きくなればなるほどその重さに耐えきれず、傾いていく。
そして最後は、無惨な姿に。

何事も大切なことは、地上の目に見える刹那的な美しさではなく、土の中の見えない根っこの深さなんでしょう。

最近のニュースで、神社やお寺の境内のご神木（樹齢数百年の巨木）が、いきなり風で倒れたということを知りました。
土の中でしっかりと時間をかけて根を張り、まわりの他のあらゆる植物と根をからませ
ることで、お互いが支え合っていることの大切さに気付かせようと、自らをもって私達に教えてくれているような気がした。

いとしやも目に見える部分だけにとらわれず、地域という地盤に深くしっかり根を伸ばしていこう。
根の深さの分、自然と、花も実も豊かなものになるだろうから・・・・。

眠り屋　店主

text=アフター９のリラックス いとしや