日本人なら知っておきたい。UPDATE. 2006.7.15
毎日暑い日が続いています。
相変わらず、我が家では子犬に夜中に起こされて少々寝不足ぎみ。
今日は日本の文化『座布団』について、大人の嗜みとして知っておいてもらいたいことのお話。
日本の住宅も随分洋風化して、日本古来の木造が少なくなってきました。
それが良いとか悪いとかではなくて、これもいろいろな変化に適応していった結果だと思います。
ただいくら洋風化しても、靴を脱いで家にあがるという習慣は変わってないわけで、当然快適な床の生活も必要だと思うのです。
って言うか、洋風化しフローリングが増え、和室(畳の部屋)が日本の家からどんどん無くなっているだけに、ポイントで『和のしつらえ』が効いてくるんではないでしょうか。
ところで知ってました?座布団に○○○があること!
実は座布団には『前』と『後』・『裏』と『表』があるのです。
まづは『前後』。写真でわかりますかね?
座布団は4辺のうち一辺だけ縫い目がありません。
この縫い目がない所が『前』になります。
お客様の膝がくる方です。
次は『裏表』。
房の糸が、合わせている縫い目の上に来ている方が『上』。(但しこれは手作りの座布団でのお話。職人さんの座る人への細やかな心遣いがあってこそ。)
これから何かの場で大切なお客様に『前後』逆にしたり、『裏表』反対にして出したりしないように、日本の素敵な文化を身につけた品のある女性(ひと)が増えることを期待してます。
私思うんですよね。
使う人(買う人)がその物のできる過程や歴史、作った人の想いを知っておく事ってとても大事だと。
今回の座布団のこと。知っている人と知らない人とでは、多分それをお客様に出すときの 『しぐさ』に違いが出るんじゃないかな~。
心の中の余裕というか、自信みたいなものが無意識に表現され、まわりの人へ良い印象(好感)も逆に悪い印象(挙動不審)も与えてるんではないでしょうか。(着物なんて着てたらなおさら目立つと思いますし・・・。)
世の中『物』は溢れていますが、それを使うことで自分(意識・感性)を磨いてくれるような深みのある『モノ』と出逢っていきたいものです。
大量生産・大量販売にはない、『モノ』を通して人との繋がりを感じられる『コト』をこれからもっと伝えていきます。
眠り屋店主