いとしやスタッフも暮らしで体感。アートギャッベ®の魅力、語ります。UPDATE. 2017.11.07
イラン南西部に住む遊牧民族「カシュガイ」の女性が織る、伝統の手織り絨毯「ギャッベ」。
アースカラーが織りなす深い色合い、優しい肌触りの絨毯が今、「本当に良いものを暮らしの中に取り入れたいという世界中の人々から注目を浴びています。
自然をモチーフにしたデザインに織り子さんの想いや感性が織り込まれたアートギャッベ®は、同じものが2つとありません。カシュガイの織りの技術は、2010年には「ユネスコ世界無形文化遺産」に登録されています。
日本でも年々じわじわと「ギャッベファン」が増えているなか、今日は実際にプライベートでもギャッベを取り入れているという、いとしやスタッフの伊東さんにアートギャッベ®の魅力について、語って頂きました。
Q:いとしやがアートギャッベ®を取り扱い始めたきっかけを教えてください。
伊東:2011年、新潟のあるインテリアショップさんとの出会いがきっかけでした。
当店の店主・代表の大杉が、ギャッベの独創的なアート性や手仕事ならではの風合いが、いとしやのコンセプトでもある、質のよい眠りにつくための「心地良い暮らし」にもフィットすると思い、取り扱いをはじめました。
Q:いとしやで取り扱っているギャッベには、どんな特徴がありますか?
一言でギャッベといっても、使用している羊毛やギャッベを織る女性(織り子さん)の技術によって質の良し悪しは大きく異なってきます。
同じ【ギャッベ】と名の付くものでも、その品質はさまざまなんですよ。
最近では色々なお店で「ギャッベ」を見る機会が多くなりました。「インド製」と銘打ったインドギャッベや、低価格なラグなどで「ギャッベ風ラグ」が世の中に出回っていますが、それは私達からすると【ギャッベ】とは言い難いものです。
ギャッベとは、イラン南西部の伝統的技法で手織りされたものこそが、本当の【ギャッベ】なんです!
また、いとしやが取り扱っている【アートギャッベ®】は、イランの絨毯商であり、ギャッベを世界中に広めたと言われている「ゾランヴァリ社」のものです。
ゾランヴァリのギャッベは、世界最高峰と言われていますが、さらにその中から、ギャッベを知りつくした目利きの日本人選定人が、我々日本人の心に響くもの、暮らしに合うものを、デザインだけではなく作りや肌触りに拘り、一枚一枚厳選仕入れしたギャッベのみ、【アートギャッべ®】としていとしやで紹介しています。
※いとしやで取り扱うアートギャッベ®の裏には「ゾランヴァリ社」のお墨付きであるということを示す判が捺されています。(購入の際には、【アートギャッべ®】の証明書もお渡ししています。)
ちなみに織り子さんにとって、「ゾランヴァリ社」と契約できる事は、自分の技術が認められたというステータスになるほど「ゾランヴァリ社」が取り扱うギャッベはハイクオリティであることで知られています。
Q:アートギャッベ®の良さや、こだわりってどんなところですか?
まずは独特の色使いやデザインの素晴らしさですね。伝統的な技法と織り子さんの感性が現れたアート性の高い絨毯は、どれも世界に2つとない「究極のオリジナル品」です。
また、独特の色合いは、そのほとんどが「草木染めで」染められているのですが、これも何回も何日もかけて染め上げていきます。
職人が手間暇かけて丁寧に染めているからこそ、化学染料では出せない絶妙な深みのある色を生み出しているんです。
羊毛の中でも特に質の高い「冬毛」のみを使用
【アートギャッベ®】で使用している羊毛は、平地ではなく標高2000〜3000m、朝晩の気温差が30℃近くある、厳しい環境で過ごす羊の毛の「冬毛」のみを使用しています。
厳しい寒さの冬を乗り越えた「冬毛」は、自分の身を守るために毛足が長く、さらに「ラノリン」という天然の脂分の保湿作用を含んだ、めちゃくちゃ質の良い毛を自ら作り出しています。
この上質な羊毛は夏は涼しく冬は暖かくと、一年中サラッとした心地よさを保ってくれる機能があるため、季節を問わず快適に使うことができるんです。
一年中敷いたままでも気持ちいい使い心地
ですので、アートギャッベ®は何と言っても夏や冬に敷き変えることなく、一年中使えるのが嬉しいところですね。
もちろんギャッベの下にホットカーペットを敷くこともできますし、こたつや床暖房にも対応できます。
Q:子どもがいるとどうしても汚してしまう心配がありますが、メンテナンスはどうすれば良いですか?
お客様の中には「うちはまだ子どもが小さいし汚れるだろうからお手入れや掃除が大変なのでは?」と心配されるかたがいらっしゃいます。
確かに、悩みに悩んで決めた一枚を、汚されたくない!って思いますよね?
でもアートギャッベ®って、実はとてもお手入れが簡単なんです!
絨毯の目がすごく密に詰まっているのと、1本1本の毛が上質な天然の脂分を含んでいるので、例えばお子さんが飲み物をこぼしても、繊維に染み込みにくく、すぐに絨毯の中に浸透しません。
ティッシュペーパーやタオルを軽く押し当てるだけで、水分を吸い上げてくれますし、ポンポンと軽く拭くだけでほとんどの水気をとることができます。
また化学繊維と違い天然繊維は静電気を発生しないので、ホコリを吸い寄せる事がありません。ホコリやゴミ、食べこぼしも上に乗っているだけなので普段のお手入れは、軽く掃除機をかけるだけで充分きれいになります。
そして、次に「ダニの心配は?」とよく聞かれます。
普段、掃除機をかけて、たまに絨毯を半分にめくって風を通せば大丈夫です。
絨毯にダニが発生する条件としては、「夏に絨毯が暑いからといって、丸めて暗い所に収納すると、そのときに取りきれていなかった食べかすや髪の毛が原因でダニが繁殖しやすい」と言われます。
アートギャッべ®は、一年中快適に使えますので敷きかえることがありません。なおかつ、目も詰まっていてゴミも入りにくいので、普段の掃除機がけをきちんとしていただければ心配ありません。
Q:伊東さんは、自らの生活空間にも取り入れているとのことですが、どんなふうに使いこなしていますか?
伊東:私はギャッベを3枚持っているんですが、一番最初に買ったギャッベは、ベッドサイドに置けるサイズを購入しました。
2枚目はクッションサイズくらいのミニギャッベなんですけど、私はそれを車の背もたれに置いて使っています。
ミニギャッベご購入のお客様は、イスやソファの座面に置いている方が多いのですが、私は、お尻よりも背中のほうが、心地よいというか(笑)、守られてる感じがするんですよね。
ちょっと意外な使い方ですけど、夏でも全くムレませんし、車での移動中もギャッベの効果なのかリラックスできて、おすすめの使い方です!
1枚目、2枚目と暮らしに取り入れ「ギャッベのある暮らしが心地いい」と実感して、3枚目はリビングのラグとしておける大きなサイズのものを購入しました。
夏はそのままゴロンとくつろいだり、冬はこたつを置いて過ごしています。
もうすっかりギャッベが身近にある暮らしになっていて、私自身、生活空間にはもう欠かせない、大切な存在になっています。
Q:伊東さんの思うギャッベの魅力ってどんなところですか?
そうですねぇ、たくさん魅力がありすぎて、語りだしたらきりがないんですけど(笑)、私が自分で使っていてギャッベの一番いいなって思うところは、やっぱり肌触りです!
手で触っても気持ちいですが、個人的には素足でギャッベの上を歩くときがすご〜く気持ちいいんです!
ふんわりとしているのに、べたつかずサラっとした肌触りが本当にうっとりするような心地よさなんです。
私が最初にギャッベを購入したのが2011年なのですが、いまだに毎朝ベッドから起き上がってギャッベに足を置いたとき「あぁ〜、これ買ってよかった〜」といつも思います。
使えば使うほどに、愛着が湧いてくるんですよね。
自分の暮らしの中にギャッベが存在することで、かなり癒されているな〜と日々実感してます。
大切な人との「つながり」を100年先まで
「アートギャッベ®」は気兼ねなく使えるだけではなく、移ろいを感じながら50年以上使い続けることができると言われています。中には、親子3代100年以上使われていたギャッベもあります。
「アートギャッベ®」は四季を問わず、さらに何十年と使い続けられるものです。ご家族みんながギャッベがあることで、その心地よさを知り、1つの場所に集い、寝転がったり座ったり、使えば使うほどに艶と深みが増してくるんです。
50年、100年というと、もしかしたらお家よりもご家族の歴史をずっと見守ることのできる存在にもなるかもしれませんよね。
だから「アートギャッベ®」は、大切な人の想いや暮らしを繋いでいくものだと思っています。
先日ギャッベをお買上げいただいたお客様からこんなお話を伺いました。
「中学生の息子は、思春期に入り、自分の部屋に居ることが多くなって、リビングに家族が揃う時間が減っていたんです。でも、アートギャッベ®をリビングに置いてから、気がつくと自然と息子がリビングでくつろいでいる時間が増えたんですよ」とおっしゃっていました。
きっと、ギャッベの肌触りと心地よさに、息子さんも無意識のうちにリラックスされているんだろうなぁと。ギャッベという存在を通じて、家族がホッとくつろげ、集うことに一役買っていることに、私もとても嬉しくなりました。
使い捨ての今の世の中ですが、ギャッベを取り入れることで、一つのものを大切に使い、家族の絆を繋ぎ、さらに親から子へと、その心地よさを引き継いでいける「家族の証」ようなものにしていただけたらなと思います。
Q:最後に、アートギャッベ展で「これだ!」というギャッベに出会うためのコツなどあれば教えてください!
毎回、アートギャッベ展では250枚ものギャッベを展示するのですが、そのなかから「運命の一枚」に出逢えるかどうかは、直感的なものもありますが、実はちょっとコツがあるんです。
それは、サイズや柄、色に対して「こんなのがほしい」という気持ちで探さないこと!
納得のいく1枚を見つけたいという気持ちから、こだわりを持って探されるお客様もいらっしゃいますが、そうなると、なかなか自分の欲しいギャッベに出逢えないことが多いです。
ギャッベ選びも人と同じで「縁」があります。
ギャッベを選ぶ際は
- ・「なんかこの絵柄好きだな」
・「たくさんみたけど、なんかあの一枚だけが気になる」
というフラットな気持ちを大切に、選んでいただけたらなと思います。
アートギャッベ展のレポートも行っています。
https://www.nemuriya.jp/category/artgabbeh/artgabbeh-report
アートギャッベについて、もっと詳しくはこちら。
https://www.nemuriya.jp/category/artgabbeh
この記事を書いた人
大杉 天伸
睡眠環境診断士 睡眠環境コーディネーター 睡眠健康指導士昭和40年11月1日大分県佐伯市に生まれ。高校を卒業後上京。大学を卒業後、大手家具専門店(大塚家具)に入社。ここでインテリアの基礎知識と経験を4年半積む。1992年寝具店の家業を継ぐため帰郷。2年後あるメーカーさんを通じ不思議な魅力を持つエヴァンジリストという肩書きの小阪裕司先生と出逢う。この運命の出逢いが、いとしやのビジネスモデルの原点。1996年『布団屋』から『眠り屋』へというコンセプトで大分店オープン。
- 日本睡眠環境学会『睡眠環境コーディネーター』
- 日本睡眠環境研究機構より『睡眠環境診断士』
- 日本睡眠教育機構より『睡眠健康指導士』
- ドイツで行われる寝具と家具(ベッドマットレス)の国際見本市を毎年視察継続中。
- 大分放送(OBS)ラジオ『快適睡眠のすすめ』パーソナリティーとして毎月出演中。
- これまでに、メディア(TV・新聞・情報誌など)取材、産業界・官公庁・学校・自治会などでの講演の実績も多数。