本麻暖簾
部屋を構成するものは、床、壁、天井、扉、窓ですが、日本人はそこに『透け感のある動き』の面白さを設えます。
それは、光をやわらかく遮ったり、人影はわかるがはっきりと見せないやさしさや、風の流れを感じる揺らぎ、自然と頭を下げる所作の美しさ等です。
世界に一枚しかない手仕事で染めた暖簾。季節によって、変えてみるのも趣のある暮らし方ですね。
サイズ90cm×150cm ¥33,000-(税込)~
作家さんのこと
暮らしに和の彩りを効かせる
染色作家 宮崎登志雄
元は家業がお布団屋さんだった宮崎さん。昔、布団は綿を買ってそれぞれの家で仕立てるか、布団屋さんに作ってもらうことが普通だったんですが、時代の流れで、工場で大量に作ったものをお布団屋さんが仕入れて、店頭に並べて売るというスタイルに変わって行きました。既製品の布団は、そこの店主自身も一度も使ったことがない。ただ棚に陳列して柄や値段で売りさばく。汚れて使えなくなれば捨てて買い換える。そんな売り方に納得がいかなかったんだと。そしてお布団屋さん(販売)をやめて、自ら納得のいく物作りをする職人になって行きました。
愛着を持って暮らす
そんな宮崎さんの作品は、職人らしい凛とした厳しさと、その反対側にある優しさを感じさせる。今私達の暮らしは、大変便利にはなりましたが、一方、何となく味気なさを感じませんか。人の手仕事から生み出される物が設われた空間には、粋や味わいのような空気が佇んでいます。それともう一つ・・・・。
『ほっこり感』、宮崎さんがよく使う言葉です。私が宮崎さんの染物に出会った時の感動を、いとしやに縁のあった多くの方に共有して頂きたいです。