「ベッドを探しています」というあなたが、本当に欲しいものは?
①ベッドマットレスですか?
②ベッドフレームですか?
③その両方ですか?
もしくは、
④毎日気持ちよく眠る環境ですか?
私たちは「眠り屋」として、日々みなさまに④をご提案しています。
毎日気持ちよく眠るための環境には、ベッドフレームの前にまずマットレス選びがとても重要です!
①ベッドマットレスが欲しい方③両方が欲しい方④毎日気持ちよく眠る環境が欲しい方は、まずコチラをご一読ください→【本当に自分に合ったマットレス選びの5つの基準】
ここでは、②ベッドフレームが欲しい方へ、ベッドフレームの選び方をお伝えいたします。
ベッドフレームは、見た目の好きなデザイン(形)だけで選べばいいというわけではありません。
ベッドフレームの金額の幅、そこにはちゃんとしたワケがあります。
長く使うベッドフレームだからこそ、きちんと納得したうえで選びましょう!
そもそもベッドフレームとはどこのこと?
ベッドフレームとは、敷き寝具を置く台のことを指します。↓
ベッドフレームとベッドマットレスは、眠る環境においてそれぞれ役割が違います。
ベッドマットレスは、「=(イコール)寝心地」であり、睡眠の質を左右する大切なところです。一方ベッドフレームは、そのベッドマットレスをしっかり支え、湿気をきちんと逃がし、立ったり座ったりの身体の負担を軽減してくれる役割を担ってくれています。
よって、ベッドフレームは寝心地に直接的な影響がない部分といえます。(一部例外もございます)
眠り屋としては、ベッドマットレスとベッドフレームはセットでお売りするのではなく、まずは自分に合った「疲れを取る環境」(=眠る環境)としてベッドマットレスをしっかり選び、その後にベッドフレームを選んで頂くのをオススメします。
ベッドフレームを選ぶ前に知っておいてほしいこと
『ベッド関係の名称』
写真の上から
・BOXシーツ
・ベッドパット
・ベッドマットレス
・ベッドフレーム
それぞれのアイテムには、大切な役割があります。覚えておきましょう!
『ベッドフレームの部位の名称』
①ヘッドボード
②フットボード (フットボードと脚が一体型のタイプと別々のタイプがあります)
③サイドフレーム
④床板(すのこ)
(⑤そり止め)
ベッドフレームは写真の様に、バラバラになっているものを組み立てて完成します。出来上がりの形のまま配達するのではありませんので、人が一人通る通路があればどこにでも配達できます。
(一部例外もございます)
『ベッドフレームのサイズ』
- シングルサイズ(S)横幅約100cm…一人用の一般的なサイズ。
体格の大きな方は少し窮屈に感じることもあるかもしれません。
-
セミダブルサイズ(SD)横幅約120cm…一人でゆったり寝たいという方にオススメです。
大人二人で寝るには寝返りが自由に打てずかなり狭いです。SDに二人で寝るのはやめましょう。
-
ダブルサイズ(D)横幅約140cm…二人で寝る一般的なサイズです。
体の大きな方や一人で思いっきり広々と寝たい!という方にもオススメです。
-
クイーンサイズ(Q)横幅約160cm…二人でゆったり寝るための広さです。
大人二人でも寝返りがゆったりできます。
『ベッドフレームの上にベッドマットレスを置いた時の高さ』
ベッドフレームのサイズを選ぶと同時にベッドフレームの脚部の長さにも着目してみて下さい。
ベッドフレームによっては、脚の長さが調節できるものがあります。ベッドフレームにベッドマットレスを置いた時に、床からベッドマットレス上部までの高さが椅子と同じぐらいの高さ(約40cm~45cm)ぐらいあると、立ち上がる時の膝への負担も軽減できます。
逆に、ベッドマットレス上部までの高さが40cm以下のものは、「よいしょっ」と立ち上がるような感じになり、足腰を傷めている方や、年配の方は少しつらいかもしれません。毎日の事なので、ここの高さもとても重要です!
ベッドフレームを選ぶ時のポイント
★いとしやは、ベッドフレームの素材は“心が落ち着く”という点で『木』をオススメします★
機能面やデザイン性について
最も重要なポイント3つ!!
①床板が「すのこ仕様」であるかどうか
ベッドフレームを選ぶときに一番最初に確認して頂きたいところがココ、床板が「すのこ仕様」であるかどうかです!
日本はとても湿気が多い国です。湿度の高い梅雨から夏にかけてだけでなく、乾燥の時期である冬には室内に加湿器を設置しているご家庭も多いことから、一年を通して室内は湿度の高い状態にあります。又、睡眠中の汗(湿気)の約7割は敷き寝具にいくと言われています。
ベッドフレームの床板(ベッドマットレスを置くところ)が、べニヤなどの板が2枚敷いているタイプは、一晩にかく汗や室内にある湿気を敷き寝具が吸収し、その敷き寝具と接している床板部分に湿気がたまっていきます。この湿気の逃げ場がないと、密着している寝具にカビが生える可能性が高くなります。
ベッドフレームの床板部分がすのこ仕様のものを選ぶことで、湿気を下へと逃がすことができます。このすのこの素材は、無垢の桐か檜がオススメです。
②下に引き出しはついていないものを
湿気は下に溜まっていきます。すると引き出しの中に湿気が溜まり、引き出しの中のものにカビが生える危険性が高くなります。さらに、ベッドフレームの下の引き出しの奥の見えないところにホコリが溜まり、気付かないまま…なんてことも。。。
ベッドフレームは、写真のように下にスペースがあるものを選ぶと、自然の風で湿気が逃げてくれますし、モップや掃除機での掃除もしやすくなり衛生的です。
③デザインはなるべくシンプルなものを
ベッドフレームはいろんなデザイン・スタイルがありますが、いとしやとしては極力シンプルなものをオススメします。
なぜなら…
ヘッドボードに本棚が付いているものや、照明が付いているものなどがありますが、棚があればあるほど埃が溜まります。その埃の溜まっている近くで、一日の三分の一の時間を過ごすことになりますので、衛生上オススメしません。
その他、もしも就寝中に地震が発生したら、物が頭や顔の上に落ちてくることも考えられます。ぜひ、そんなことも考えながら置くもの、置く場所、置く量を決めて頂きたいと思います。
とは言え、目覚まし時計やメガネを置きたいという方もいると思います。そのような方は、サイドテーブルなどを置くと良いでしょう。
ベッドフレームを置くスペースを最小限にしたいなら、ヘッドなしタイプもございます。(ヘッドなしタイプは、枕の落下を防ぐため、枕側を壁につけてのご使用をおすすめいたします)
そして、ベッドフレームはベッドマットレスとは違い、十数年経ったら買い替え時期が来るという事はなく、壊れたりしない限りずっと使う大切な家具です。長い目でみて、シンプルなものほど飽きないのです。
素材について
ここからは、とても細かい所ですが、さらに重要な点をお伝えいたします!上記の3つを押さえた上で、ここからのポイントもチェックしていってください。
上記にも示しましたが、いとしやでは“アフター9のリラックス”というコンセプトから、“心が落ち着く”という理由で、木のぬくもり(木材)のベッドフレームをオススメしております。
木の中でも『無垢の木』がオススメです。木特有の肌触り、経年によりでてくる味わい。接着剤を使用している突板と違い、接着剤がはげて、めくれることはありません。
無垢の木の種類もさまざまで、木によって価格は変わります。希少な木ほど、価格は高くなります。
すべてが突板のベッドフレームもあります。突板にすることで価格をおさえる事ができます。
無垢の木と突板を部分的に使い分けているベッドフレームもあります。
塗装について
できれば、無公害塗料を使用しているベッドフレームがよいです。
塗装や接着剤など、F☆☆☆☆(フォースター)の認定があるものを選ぶと安心です。
※「F☆☆☆☆(フォースター)」とは
JIS工場で生産されるJIS製品に表示することが義務づけられているホルムアルデヒド等級の最上位規格を示すマークです。シックハウス症候群を引き起こす原因物質とされているホルムアルデヒドの発散レベルを、JIS(日本工業標準調査会)、JAS(日本農林規格)、または国土交通大臣認定によって星の数で等級分けされたランクで、F☆☆☆☆(Fフォースター)はその中で発散レベルの最も低い製品に表示することができる最高ランクの等級です。
安心安全
フットボード側の脚がどこにあるかを確認してみましょう。
冬場は特に掛布団を掛けると脚の場所が見えなくなり、慌てている時などは、思わずベッドフレームの脚の角に足をぶつけて「イタタタタ…!」なんてことはありませんか?機能面も大事なのですが、脚の位置がベッドフレームよりも内側に付いているもののほうが安全です!ベッドフレームの脚の位置にも着目しましょう。
↑脚の位置がベッドフレームよりも内側に付いている
↑脚の位置がベッドフレームの角に付いている
意外にこういうところも実際に使ってみると大事な所なのです!
金額の違いについて
金額は、全てが関わってつけられています。サイズ、木の種類、仕上げの塗装、無垢材か突板か、生産国はどこなのか、ネジの硬さ、すのこの丈夫さなどで金額に差はでてきます。これらひとつひとつで耐久性も大きく違ってきます。
高いには高い理由があり、安いには安い理由があるのです。
(木の種類の一例:下の台アルダー材・右上の段からオーク材・メイプル材・ウォルナット材・チェリー材)
ネジの硬さ
安価なベッドフレームは、ネジも安価なものを使用していることがほとんどです。中国製のネジは、素材自体がやわらかく、組み立て時にドライバーでネジ山が潰れてしまう。なんてこともあり、組み立てにくいです。
さらに、長年使用しているとネジが少しづつ緩み、ギシギシ音がするということもあります。実際にベッドフレームの組み立てを何台もしているからこそわかる細かい所ですが、こんなところに違いが出るのです!
荷重に耐えられるかどうか(強度)
体が大きい(体重が100kg以上)方もしくはお二人で寝る方は、安価なベッドフレームだと数年後に接合部のメスネジが抜けたり、床板が割れたりすることも・・・。
ベッドフレームの上の敷き寝具の厚みや、クッション性にもよりますが、しっかりした強度のものをお選びください。
但し、構造上の強度は、素人ではなかなかわかりずらいという点は否めません。(いとしやでは、ベッドフレームによっては、別注で床板の強化ができるもののございます。)
★注意事項★
マットレスをフローリングに直置きされている方へ
マットレスをフローリングに直置きされている場合は、必ず毎日、マットレスの上げ下げをしてください!!
上にも記してありますように、睡眠中の汗(湿度)の約8割は下にいくと言われています。そして、合板や人工的なフローリングは一切水分を吸いませんし、通しませんので、マットレスとフローリングの間に湿気が溜まります。これが、マットレスにカビが生える原因になります。
フローリングにすのこのみ(ベッドフレームではない)を敷き、その上にマットレスを置いている方へ
フローリングにすのこのみを敷いて、その上にマットレスを置いている場合は、マットレスとすのこの両方を上げて掃除をする必要があります。しかし…これが結構大変なんです。すると、だんだん掃除をしなくなります。
いとしやとしては、衛生的とは言えませんのでオススメはいたしません。
※押し入れ用のすのこは、上に人が乗ることを前提として作られておりません。これを使用してすのこが割れてしまったという方もいたようです。
使用しているスペースとしては、ベッドフレームもすのこも同じなので、お掃除が楽で、清潔さが保てるベッドフレームが良いでしょう。
(注:敷き布団で、毎日上げ下げをして、空きスペースの確保が必要な方は別です。)
畳ベッドについて
「固い布団が腰にいい。」(ベッドマットレスはやわらか過ぎる)と勘違いしている方が、“畳ベッド”を使用している場合が多いですが、決して畳ベッドが腰にいいわけではなく、その上に敷く敷き寝具が重要です。
敷き寝具は、ベッドフレームのすのこの上でも畳の上でも寝心地は一緒ですから。
畳ベッドは、畳に敷き布団を敷いているのと同じ状態ですので、油断して万年床になってカビを発生させないように、毎日湿気を逃がす必要があります。
この上げ下げで腰に負担をかけるようでは本末転倒です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「ベッドフレームの部分って、寝心地にはあまり関係ないでしょ?」というお声もよく耳にしますが、たしかに、寝心地=体圧分散、クッション性、寝返りの打ちやすさには影響はありませんが、その寝心地を考えて選んだベッドマットレスをより良い状態で安心して長くお使い頂くためにもベッドフレームの通気性、メンテナンスのしやすさ、耐久性、安全性などの点で見れば、ベッドフレームは寝心地にも影響していると私たちは考えます。
見た目だけでは分からない価格の違いはこういうことだったのか!と、知識として知っておいて頂くことで上記の全ての条件を満たせなくても、何も知らずに見た目だけで選んでしまうよりは、より最適に近いものをお選び頂けるかと思います。
私達自身も、お客様のお家へ新しい寝具をお持ちした際に、いろいろなベッドフレームを組み立てたり、古い寝具をお引き取りして、その構造や材料の違いで、値段や耐久性、安全性に差が出ることに気付かされました。
ベッドマットレスは、10~15年前後で買い替える時が来ますが、ベッドフレームはそれよりももっと長い期間使用することになります。そこで人生の3分の1の時間を過ごすわけです。
寝室空間は心も身体も全てリラックス出来、他のどこよりも安心して過ごせる場所であってほしい、まるでお母さんのおなかの中のような、心から安心できる場所であってほしいのです。
その空間づくりのひとつとして、ベッドフレームを選ぶ【正しい基準】をもってお選び頂ければ幸いです。
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